「複数年事業における賃金水準の変動の反映の考え方」について
昨年12月5日に横浜市が記者発表した「賃金水準の変動の反映の考え方」について、1月18日(木)に横浜市の共創推進課へ訪問し、考え方の骨子を確認して参りました。
横浜市記者発表資料【PDF】※こちらからダウンロードしていただけます。
近年の最低賃金の2%を超える改定により、人件費等の変動が大きいことから、労働条件の改善や事業者の健全経営、それに裏打ちされる適正な履行確保を目的に、複数年にわたる労働集約型の委託契約や指定管理者制度における契約金額等の変更を実施できる制度の導入を検討しているとのことでした。
とは言え、自治体の財政が厳しい状態にあることは、横浜市も変わらないことから、全人件費に対し全額増額するというのではなく、一定の賃金水準を算定した上で、変更することが可能になるという考え方のようです。
平成30年から実施される複数年の委託契約及び指定管理者制度が対象となり、以降もその対象事業が増えていくことになるようです。
当協会としては、ここ数年の最低賃金の改定が指定管理事業者の運営収支に、大きな影響を与えていることから、自治体側が人件費の上昇に対して、意識し、その対応を検討して頂けること自体は、非常に大きなことだと考えます。
今後、実運用に対する詳細のルールが決められていくとのことですので、継続して確認して行きたいと思います。
第3回セミナー(静岡)レポート
11月27日(月)、静岡県コンベンションアーツセンター「グランシップ」にて、今年度の第3回セミナーを開催しました。
今回のセミナーは三部構成とし、様々な視点から制度の現状を学ぶ機会となりました。
第一部では「新基本法(文化芸術基本法)のもとでの公立文化施設の役割」について、静岡文化芸術大学文化政策研究科の片山科長・教授にご講演頂きました。
文化政策を中心としたお話でしたが、文化施設に限らず、指定管理者が果たす役割とその必要性が広がりつつあること、またその中で指定管理者は何をしていくべきかを分りやすくお話いただけました。
【第一部講演の様子】
第二部は事例発表として、静岡市こどもクリエイティブタウン「まある」について、指定管理者を所管する立場として静岡市経済局商工部産業政策課の佐藤主任主事と、指定管理者となっている株式会社丹青社より文化空間事業部の田村部長、そして、「まある」の井野館長にそれぞれの視点から、具体的な事例も踏まえながら、施設の運営における成果、課題、将来に向けて発表して頂きました。
施設を良くしていこうという想いは、互いに強く持っていながらも、それぞれの立場、考え方や役割が異なることから、いろいろと学ぶことができました。
最後の第三部は、当協会が9月に発表した平成29年度提言に関する報告となりました。
「指定管理者制度に関する自治体ガイドラインの現状」というテーマで、当協会の情報委員会の委員長である篠原(株式会社サントリーパブリシティサービス)よりお話させていただきました。
各地方自治体が指定管理者制度に関するガイドラインをそれぞれ制定している中で、個々に制度に関する理解や考え方に差があり、それが制度運用にも影響していることが、改めて認識されたことから、そもそもの制度の成り立ちに立ち戻り、見直すことで、ガイドラインはどのようにあるべきかなどの問題提議ができたものと思います。
当協会では、更なる制度の適正運用を見据え、有識者や実務者からの情報発信を含め、今後も各地でのセミナー開催を計画していきます。
次回は来年5月頃、未だセミナーを開催できていない地域を中心に開催地を計画中です。
詳細が決まりましたらHP等で案内いたしますので、皆さまの参加をお待ちしております。
第7回公共施設マネジャー(PMF)能力認定講習会レポート
11月16、17日の両日、東京墨田区のすみだ産業会館にて、第7回能力認定講習会を開催いたしました。
今回は北は青森から南は福岡まで、全国から32名の方にご参加いただくことが
できました。
両日とも晴天で、会場の窓から見えるスカイツリーも「くっきり!」でした。
講習内容はこれまで同様、指定管理者制度の成り立ちから、関連する法令、契約や書類関係、そして管理運営の実務①②として施設運営上の課題や問題について、公会計と民間会計の関係、最後に指定管理者の従事者の身分と心得と指定管理者制度全体を網羅した講習となりました。
【受講時の写真】
講習の最後は、グループディスカッションによる演習でした。
受講者の方々に複数のグループに無作為にわかれていただき、定められたテーマに対してディスカッション頂く機会となりました。
演習の目的は、他の受講者の方々とディスカッションを行うことで、それぞれ立場や役割、所属する団体が異なっても、同じような課題を抱えていることを共有することが認識できたと思います。
今回は
①重要クレームに対する対応策
②事故や災害などによる非常時の対応策
の2つのテーマに対する論議をしていただきました。
【演習時の写真】
ディスカッションの後、各グループに論議の内容と要旨を発表して頂き、それぞれのグループからの質問の時間も確保し、意見交換としました。
全体的には、大きなトラブルも無く講習会は無事運営できましたが、受講者からは、講習時の質疑応答の機会の設定を希望されるなど、積極的な参加意識を持っていただけており、今後、前向きに検討して行きたいと考えて行きたいと思います。
次回は来年5月、大阪での開催となります。
多くの皆さまの参加をお待ちしております。
平成29年度 第9回研究報告会レポート
9月25日(月)、東京国際フォーラムにて恒例の第9回研究報告会が行われました。
今回報告する平成29年度提言のテーマは、「指定管理者制度に関する自治体ガイドラインの現状」としており、各地方自治体が指定管理者制度に関するガイドラインを制定している中で、自治体毎に制度に関する
理解や考え方に差異があり、それらがガイドラインに顕著に現れているのではないか?
との観点からの考察となっています。
制度に関する理解や考え方は直接的ではないにしろ、少なからず公の施設の運営に影響してくるため、指定管理者にとっても興味のある提言となりました。
今回も協会会員はもちろん一般参加の民間事業者、地方自治体の方々、またとある自治体の議員団の先生方にもご参加いただき、興味を持ってお聞きいただけたようで、総勢89名の盛会となりました。
まず第一部は、東洋大学の客員教授 南学先生よりお話いただきました。
「指定管理者制度の課題と活用」というテーマで指定管理者制度の成立ちから、業務委託との違い、公共施設の利用実態などを非常に分りやすい言葉でご説明いただきました。
また、施設運営において直営と指定管理者制度の比較も整理いただき、責任の分担や運営主体の区分など、改めて頭が整理できる機会となりました。
【第一部講演の様子】
その後、指定管理者制度のいくつかの具体事例に関する報告に加え、今後の指定管理者制度における課題として、評価の方法や施設老朽化という問題、施設の管理上の事故や事件に関するリスクなどについてもご指摘いただき、今後協会の研究テーマとして対象とすべきポイントを得たように思いました。南先生、ありがとうございました。
次の第二部では「平成29年度提言」の発表になり、当協会の情報委員会の篠原委員長より要点をまとめてお話いただきました。
内容はまず「ガイドラインは自治体の指定管理者制度にどう理解しているのかを示している」と言うことと、指定管理者はそのガイドラインを見て、当該自治体が指定管理者制度に関心が深いのか、否かを判断していると言うこと、そして、そのことからも環境の変化に対応して定期的に、また都度、ガイドライン見直しを実施しておくことが重要であるとの方向で説明を行いました。
【提言の写真】
第三部は協会活動の報告と言う内容で、熊本地震アンケートに関する説明と報告、今年度の講習会(セミナー)の開催実績報告、そのあとに啓発ポスターの案内、共通CSモニタリングツールの案内、能力認定講習会の案内、最後に次年度平成30年度に開催予定の「協会活動10周年記念第10回研究報告会」の概要説明を行いました。
非常に充実した報告会になったと思います。
なお、平成30年度提言はこのあと全国の地方自治体とその他関係機関に郵送にて発信する予定です。
今後も指定管理者協会の活動にご期待ください。
「一般社団法人防災教育普及協会」との情報交換
7月28日(金) 防災教育の普及を趣旨として活動されている民間団体、「一般社団法人防災教育普及協会」との情報交換の場を持ちました。
東日本大震災で防災教育の重要性を改めて認識された有識者の方々を中心に設立された団体で、防災教育の調査研究や啓発、防災教育指導者の育成支援、更には防災教育教材やプログラムの開発、講師やアドバイザーの派遣など、幅広く展開されておられます。
【一般社団法人防災教育普及協会 パンフレット】
当協会の平成23年度提言と平成28年度提言にご興味をお持ちいただき、先日の熊本地震に関するアンケートにも関心があるとのことで、「一度、意見交換を・・・」ということになりました。
広域災害時には、指定管理者が運営する公の施設が避難先となる可能性があり、指定管理者協会としても、防災に関する意識は年々高めざるを得ません。
具体的な取組みまでには至りませんでしたが、自助・共助・公助を認識し、自治体やその機関の一部として、指定管理者が運営する公の施設も、防災や被災者支援の役割を全うすることを求められる環境にあり、今後も意見交換の場を維持していくことで、双方、合意となりました。
指定管理者協会は自らの活動だけでは全ての課題に対応できないこともあり、常に、幅の広い視点で更なる施設運営の質の向上を目指し、活動しております。
今後も、指定管理者協会にご期待ください。
平成29年度第4回分科会
7月19日、本年度最後の第4回分科会を開催しました。
参加9団体、事務局含め18名で論議を行いました。
今回は、これまでの都道府県、政令指定都市のガイドラインについての考察に加え、各会員団体が直接または間接的に関係する自治体のガイドラインを含めて、気になるところや分りやすい記載事例などに関して意見交換を行いました。
過去3回の分科会の中で、いくつかのテーマごとに論議していくとガイドラインは自治体職員向けに作られたものではありますが、その自治体が指定管理者制度に対して、どのような理解をし、どのように運用して行きたいと考えているのかが垣間見れます。
事業者側から見ると、いくつかのガイドラインを比較しつつ見ていくと、公募要綱や現場説明会だけでは把握出来ない自治体の思いを知ることができます。
指定管理者制度が導入され、10年以上が経過しているなか社会環境も変化しており、本来はガイドラインも、都度、見直しが必要となる項目もあるはずです。
指定管理者事業が更に適正な運営が出来るようにするためにも、ガイドラインの内容の充実も重要であると認識するに至りました。
【第4回分科会の様子】
今回の分科会を踏まえ、9月の研究報告会までに提言のとりまとめを行い、民間事業者だけでなく、指定管理者制度を運用する自治体のご担当者にも有益な情報となる提言を発信して行きたいと思います。
ご期待ください。
平成29年度第3回分科会
7月5日(水)、平成29年度分科会第3回が開催されました。
今回は9団体、22名の参加で、有意義な論議を進めることができました。
これまでに都道府県と政令指定都市のガイドラインに対して論議を重ねてきましたが、今回は、残された「リスク分担」、「非常時・災害時対応」、「モニタリング」、「指定の取消し」そして「引継ぎ」などのテーマについて論議を行うこととなりました。
これまでの分科会の論議でも認識したことですが、それぞれの個別のテーマは、個々に独立して存在しているわけでなく、必ず他のテーマと関係しあっており、どのテーマも整理することは簡単ではありません。
ただし、ガイドラインを見ることによって、個々の自治体が、指定管理者制度をどのように理解をしているのか、また、制度を活用して公の施設を同様に活性化していきたいのかが、うっすらと見えてくるように思いました。
【指定管理者制度ガイドライン資料】
次回は今年度の最終の第4回分科会となります。
これまでの論議を整理した「提言」の骨子について、意見交換を進めながら、特別区や中核都市のガイドラインも改めて参照しながら、運営者側からしても、分かりやすい記載事例の研究などを進めていきたいと思います。
ガイドラインは、そもそも自治体のご担当者向けに整理されたものではありますが、その内容に沿って、公募が行われ、施設の運営が評価されます。
したがって、施設を管理運営する事業者にも、大きな影響を齎すものになるのです。
指定管理者制度が、今以上に適正に運用され、施設の活性化がさらに拡大できるように、運営者側の視点でガイドラインの重要性を啓発していきたいと思います。
次回、第4回の分科会の論議も、是非、ご期待ください。
平成29年度第2回分科会
6月21日(水)本年度の第二回分科会が開催されました。
前回に引き続き自治体ガイドラインについて論議を重ねました。
今回は、ガイドライン全体から、個々の項目の記載内容を確認することとしました。
分科会参加者は10団体12名で、分科会を主催する情報委員会に加え、コーディネーターとして三菱総合研究所から2名、事務局2名とオブザーバー1名の、計18名で意見交換に入りました。
【第2回分科会の様子】
前回の公募の考え方、公募の方法、応募に対する資格要件のつけ方から、選定基準のバラつきや、評価の基準、選定委員の選出の仕方に引き続き、今回は、協定書に記載する内容についての定義や指定管理に関する考え方、特に、指定管理料の支払い方法、光熱水費や修繕費の考え方などについて、個々のガイドラインの相違点や傾向を確認しました。
また、指定管理施設のお金の出入りに係わる管理口座に対する記載の違いや、備品に関する考え方、特に購入後の所有権についても、各自治体で様々な記載が成されていることが把握できました。
併せて、指定管理事業に係わる諸税の取り扱いという意味で、消費税の取り扱いは勿論、印紙税や事業所税、法人二税などに関しても、詳しく記載されているガイドラインも見受けられ、これまで以上に、運営者側の立場に立った視点も踏まえてまとめられていると感じる記載が見受けられ、官民協働の事業としての認識がこれまで以上に、意識されているように感じました。
【第2回分科会の様子】
また、自主事業と目的外使用に関する記述は、記載内容が分かれている部分もあり、まだまだ、統一された見解が整理できていないと感じる面がありました。
現在は、都道府県と政令指定都市のガイドラインを対象に確認していますが、第3回の分科会では、特別区や中核都市の中からいくつかの自治体を抽出し、それぞれのガイドラインを比較して行きたいと考えております。
残り2回の分科会も活発な意見交換が出来ると思いますので、どうぞご期待ください。
平成29年度第1回分科会
6月7日(水)今年度の提言取りまとめのベースとなる分科会が始まりました。
今回のテーマは「仮)各自治体ガイドラインの比較」とし、47都道府県と政令指定都市を対象に、各自治体の定めるガイドラインについて、その傾向や相違点を整理把握し、取りまとめようと考えております。
分科会はこれまで同様、三菱総合研究所にコーディネーターとして加わって頂き、提言の方向性や取りまとめの進め方をアドバイスいただきます。
また、実際の文案の取りまとめにはオブザーバーとして、自治体での勤務経験もおありになるライターに参加していただきます。
まず、事務局にて事前に47都道府県と政令都市20ヵ所のガイドラインの確認と、大まかな整理を行い、その資料を基に論議を進めます。
今回の参加者は、事務局含め10団体25名で活発な論議が始まりました。
【写真:分科会の様子】
まず、論議を進め始めて、改めて分ったのは、自治体によってガイドラインの位置づけに違いがあること。
制度導入の基本方針的なガイドラインから、その後の公募や選定の手続きを中心に記載しているガイドライン、加えて、指定管理料や備品の取扱いなど、実務に関する詳細までを定めてある
ガイドラインや手引きなども散見されました。
一口にガイドラインと言っても様々です。
また、位置づけによって記載する項目や内容にも差が出てきますので、数ページにコンパクトにまとめられているガイドラインもあれば、100ページを越える詳しいガイドラインもありました。
【写真:ガイドラインのファイルの写真】
残り3回の分科会で、ガイドラインの現状把握とその傾向に加え、指定管理者協会としての視点から、分りやすく参考になる事例などを抽出できればと考えております。
制度運用から10年が経過した今、制度の更なる適正運用を目指し、役に立つ「提言」を取りまとめられるようにしたいと思います。
ご期待ください。
平成29年度第2回セミナー(仙台会場)レポート
5月25日(木)、仙台の仙台市生涯学習支援センターにて、「自治体における指定管理者制度運用の相違点と残された課題」 というテーマでセミナーを開催しました。
今回の講師は、過去にも当協会のセミナーでお話いただいたことのある板橋区の総務課の石野田氏と八戸市の行政管理課の佐々木氏にお願いいたしました。
第一部は石野田氏から板橋区の取組みを中心にお話いただき、モニタリングや評価、人件費に関する考え方、利益の適正化など、指定管理者制度に係わる、課題について自治体の立場としても様々な模索をしていることが共有できたと思います。
【写真:石野田氏】
第二部は佐々木氏から「八戸市の指定管理者制度の現状と課題」について導入状況から様々な取り組みついてご説明いただきました。
また、最後に制度運用の課題認識として、競争性の担保の難しさや第三者評価の費用対効果の継続性の問題、更には、指定管理料や施設に勤務する従事者の労働環境問題など実務面の課題に加え、そもそもの公共施設のあり方などについても様々な観点から検討を始めていらっしゃるようでした。
これら第一部、第二部のテーマも踏まえ、第三部では質疑応答の機会を持ちました。
セミナー参加者からも多くの質問や意見が交わされ、 一方的な情報提供だけに留まらず、運営者の視点からの意見なども活発に発信され、有意義なセミナーになったと思います。
災害時の避難所運営に関することや、民間人としての補償の話、適正利益の話もありましたし、制度導入の判断基準についてというような様々な思いや考えが発言されたと思います。
ご参加頂いた皆さま始め、講師の先生にもお世話になりました。
【写真:意見交換会】
当協会では、指定管理者制度を今以上に、適正で効果的な運用が実現しやすい環境を作るために、自治体と運営者の間の橋渡しを、積極的に進めて行きたいと考えております。
今後の指定管理者協会の活動にも、是非ご期待ください。
第6回公共施設マネジャー(PMF)能力認定講習会レポート
5月18日(木)19日(金)の両日で、当協会の能力認定講習会が開催されました。
会場はここ数年で大きく様変わりしたJR大阪駅近くの貸し会議室。
今回は北は岩手から南は沖縄まで、全国各地から38名の参加となりました。
第1日目。
「制度の成立ち」 「関係法令」 「契約や書類」 「運営実務①」の4講習と翌日の演習に備え、グループ毎に集まっての顔合わせを行いました。
講習ごとにテキストと説明で、次々と詰め込まれる情報に戸惑いながらも、再確認できた部分では大きく頷きながら講習を受けていらっしゃいました。
初日ということもあり、久しぶりの講習会や研修会への参加からなのか、最初は緊張と集中、昼食後はお疲れも見えましたが、全員が全ての講習を 無事終えることができました。
最後の演習グループの顔合わせでは、なかなかお話しする機会のない、他の指定管理者の団体や会社の方々との名刺交換や自己紹介で、和やかな雰囲気となり、翌日のグループワーキングを活性化させるためのアイスブレークが上手くできたのではないかと思います。
【全体の写真】
第2日目。
9時から開場に対し多くの方が時間前に会場入り、意気込みを感じました。
2日目は、「会計」 「運営実務①」 「従事者の身分と心得」の3講習。
会計では消費税の取扱いでお悩みの参加者が複数いらっしゃったようで、「今の悩みに対して、光が見えました」との嬉しい声をお聞き出来ました。
また実務や心得においても、クレームや非常時の対応においての事例など、興味深く受講されており、講習会の内容が参考になったように見えました。
最後は、演習グループディスカッションです。
「クレーム対応」と「自然災害対応」という公の施設の普遍的な課題がテーマです。
2つのグループが「クレーム対応」を取り上げ、発表いただき、・ルールを作った関係者からのゴリ押しに困窮したこと
・やはり傾聴、その上で相手が納得しやすい対応者が対応することなどの興味深い意見がありました。
また、残りつのグループは「自然災害対応」を取り上げ、・イベント時の人間関係が防災に繋がること
・災害によって開設される避難所が異なるということ
・イベントに絡めた避難訓練が重要であること
・責任者だけでなく、職員や受付、清掃、警備のスタッフまで含めて、 関係する全員で考える必要があるということ
・非常時は自然災害だけに限らないということ
などの具体的な意見交換がなされ、他のグループの参考にもなったようです。
【演習の写真】
今回の受講者の中には、4月13日にNHK総合で放送された「くらし解説」で、熊本地震の避難所の運営が取り上げられた際に紹介されたことで、初めて当協会をお知りになった団体もあり、その番組を見て今回の講習会に応募頂いた団体もいらっしゃいました。
もっともっと協会の認知度を高めていかねばなりません。ご協力ください。
次回は11月、東京での開催を予定しておりますので、是非ご参加ください。
自治体との意見交換会の開催
5月9日、とある地方自治体の方より、新たな施設への指定管理者制度導入に対する諸条件を整理していく上で、是非運営者側の意見も聞きたいとの依頼があり、当協会との意見交換会が開催されました。
施設の設置条例の内容から始まり、複合施設の場合の制度導入の手法、サウンディングや民間におけるスケールメリットの考え方、更には利用料金の考え方や目的外使用の考え方に加え、民間事業者の会計基準と公会計の矛盾など非常に幅広い意見交換となりました。
自治体側のすべての疑問に対して、有効な意見提供が出来たかは分りませんが、協会側の参加した企画委員会の面々も、改めて勉強になった次第です。
【意見交換会の様子】
指定管理者協会では、公の施設の運営に係わる民間事業者の立場から施設の活性化や地域の活性化、また施設価値の向上に寄与できるような有効な官民協働の事業を実現するために、今回のような自治体との意見交換会も積極的に受入れております。
是非、ご活用ください。
NHK「くらし解説」
「協会活動がNHKのくらし解説で取り上げられました。」
2017年4月13日、くらし解説([NHK総合] 月~金 午後11時55分~午前0時5分)
解説委員の清永氏による「公共施設が避難所に、その運営は?」と題して、熊本地震の際の避難所運営に係わる課題について、放送がありました。
解説の中で、後半のくだりの中に、「全国の団体や企業で作る「指定管理者協会」も、熊本地震を受けて、自治体との間で具体的な協定を結ぶことや、指定管理者も備えを進めるよう「提言」をまとめています。」
との触りで、私ども指定管理者協会の活動を取り上げて頂けています。
既に、NHKのHPの「解説アーカイブス これまでの解説記事」に、番組の内容がアップされておりますので、ご確認いただければと思います。
【平成28年度提言】
平成29年第6回定時社員総会・第1回セミナーレポート
2月20日月曜日、指定管理者協会の定時社員総会を開催いたしました。
例年通り、一般社団法人としての定時社員総会を開催し、その後にオープンセミナーという流れで、総勢86名の盛会となりました。
社員総会では、平成28年度の事業報告、収支報告と決算書の承認と進み、その後に平成29年度の事業計画、収支計画の報告と続きました。
平成28年度の報告の中では、4月に発生した熊本地震に関することが大きく、「提言」のテーマとしましたし、セミナーでも複数回取り上げました。
これらは、次年度以降の防災意識、リスク意識の醸成を求めるものであり、今後も継続して行かねばならないテーマの1つとして、認識しております。
また、平成29年度ではこれまでの協会活動を継続しつつも、新たに能力認定制度の更なる充実を想定し、Eラーニングでの認定取得のシステムを構築して行きたいと考えております。
【第6回定時総会議案書】
そして、最後に役員改選。
今回は1年任期の全理事の選任と2年任期の監事の選任が重なり、7人の役員の選任を問う形の選任選挙となり、立候補いただいた7名がそのまま全員選任されることになりました。
理事長 | 桧森 隆一 | (北陸大学 副学長) |
副理事長 | 伊藤 治光 | (アクティオ株式会社 代表取締役社長) |
理 事 | 伊藤 治光 | (ヤオキン商事株式会社 代表取締役社長) |
理 事 | 平井 弓子 | (サントリーパブリシティーサービス株式会社 代表取締役社長) |
理 事 | 宮島 浩彰 | (株式会社日比谷花壇 代表取締役社長) |
理 事 | 山田 賢治 | (株式会社協栄 代表取締役社長) |
監 事 | 相場 有二 | (相場税理士事務所) |
新役員が選任されたあと、セミナーまでの時間を利用して、昨年10月に実施した「ロンドン視察勉強会」の活動報告を行いました。
今回の訪問ではイギリスの国家機関での視察もあり、非常に有益でした。
一旦、休憩を挟み第二部は横浜市政策局共創推進課の土田様による、「横浜市における指定管理者制度の取組」に関するお話でした。
以前より、先進的な取組みを進めてこられた横浜市ではありますが、制度が10年を過ぎ、一定の安定性と共に、停滞感を感じることから、更に民間の活力を生かせる環境づくりを意識しておられました。
また、災害時に備えた取組みも、ガイドラインの整備など、多くの点で勉強になるお話でした。
【会場写真】
セミナー後は、休憩を挟み、一般参加者も加わっての懇親会となり、和やかな情報交換の場となり、新しいビジネスパートナーの模索など、参加者それぞれの積極的なコミュニケーションが印象的でした。
懇親会では啓発ポスターの安全標語募集の表彰式が行われました。
今回は、一般参加の方々の活躍が目立ちました。
【 優秀作品 】
「怖いのは 慣れと過信と 無関心」一般でご応募 村岡 孝司 様
【 入賞作品1点目 】
「危険から 断つ目 守る目 みんなの目」一般でご応募 池永 一広 様
【 入賞作品二点目 】
「見たつもり やったつもりが 事故の元」株式会社パブリックビジネスジャパン 山浦 彩 様
おめでとうございました。
表彰は懇親会にご出席のパブリックビジネスジャパンの萩原社長に、代表して受け取って頂きました。
受賞された方には表彰状と優秀賞には3万円、入賞には1万円の商品券がそれぞれられます。
【表彰式写真】
最後は、Eラーニングの推進を進める資格委員会の田中委員長により、締めの挨拶があり、それぞれの活躍を祈念しながら、盛会の内にお開きと成りました。
今後の指定管理者協会の更なる活動にご期待ください。